当院は、精神障害、重症心身障害、司法精神医療を対象とする精神科専門医療機関であり患者さんの視点に立った良質な医療を提供するためにも患者安全の確保、医療の質の担保と向上への取り組みは、最も重要な課題であり、安全文化の醸成は医療教育機関としての責務です。
これらの課題、責務を達成するために医療安全管理室が活動しています。
各部署に医療安全推進担当者（リスクマネージャー）をおいて医療安全管理体制を整備してまいりました。医療安全管理委員会、リスクマネジメント部会などの定例会議を主催するとともに、随時有害事象があった際は臨時の会議などを開催し、患者さんに安全安心な医療を提供できるように努力しています。
具体的にはSafety-Iの考えの基、個々の事例に迅速に対応するだけではなく、とSafety-IIの考えによりゼロレベルやラウンドの際に気になる箇所は現場のリスクマネージャーと相談し未然に事故を防ぐ対策を講じます。
また、マニュアル等の定期的な見直しを行い、医療安全管理体制の強化充実を図っています。
院内で共有すべき情報については積極的に情報発信を行い、スタッフ教育にも力を注いでいます。

医療従事者が提供した医療に起因、又は起因すると 疑われる死亡であって、当該管理者が当該死亡を予期しなかったものを対象に2015年に医療事故調査制度がスタートしました。当院でも上記に該当する死亡症例については全例レビューし、迅速かつ適切に事例の収集と検討を行えるようにしています。これらの取り組みを通じて、医療に伴って発生する様々な危険や有害事象をモニターし、調査、分析して医療に反映させること、重大な有害事象の発生時にも患者さんの視点に立ち、病院をあげて迅速に対応すること、スタッフ教育や院内システムの改善に役立てることを目標としています。