診療科・部門
看護部
看護部
学習の広場
心理教育とは
心理教育とは
精神障害など受容しにくい問題を持つ人たちに、正しい知識や情報を心理面への十分な配慮をしながら伝え、病気や障害の結果もたらされる諸問題 ・諸困難に対する対処法を習得してもらう事によって、主体的に療養生活を営めるように援助する方法」と定義されています。つまり、病気や障害、そのほかの問題を抱えている方に対して必要な知識や情報を知ってもらう機会を広げ、どう問題に対処するかを協働して考えることで、ご本人やご家族が自分たちの問題に取り組みやすくなり、何とかやっていけるという気持ちを回復する、そういうことを目指している支援法のひとつとされています。
施設症とは
施設症とは
施設や病院など、狭い空間で介護や治療などを一方的に受けるだけの環境に、長い間いることにより起こる心身の症状です。無表情や情緒不安定、社会性の低下などの症状がみられます。
病棟内レクリエーション(当院での様子)
病棟内レクリエーション
当院での病棟内レクリエーションの様子。
重心病棟では季節ごとの行事、精神科病棟では季節を感じられる飾りつけやレクリエーション活動を患者さまと共に行っています。
地域移行とは
地域移行とは
平成16年9月に精神保健福祉対策本部が取りまとめた「精神保健医療福祉の改革ビジョン」において「入院医療から地域生活中心へ」という精神保健医療福祉施策の基本的な方策が示されました。また、同ビジョンにおいて、受入条件が整えば退院可能な精神障害者については、精神病床の機能分化・地域生活支援体制の強化等、立ち後れた精神保健医療福祉体系の再編と基盤強化を全体的に進めることによって、10年後の解消を図ることとされています。そのため当院でも長期にご入院されている患者さまも地域で生活できるよう退院支援を進めています。
退院前訪問
退院前訪問
当院では退院後に自宅や地域に戻られる予定の患者さまが円滑に在宅生活を送っていただけるよう自宅に訪問させていただき、家屋内外の状況把握、スーパーなど生活活動範囲などを多職種で訪問し、退院後の生活を整えていくようにサポートしています。
BPSD
BPSD
認知症の症状は、大きく分けると「中核症状」と「行動・心理症状(BPSD)」の2つに分けることができます。 中核症状は病気等により脳の細胞が壊れ、その細胞が担っていた機能が失われたために生じる症状です。例えば 記憶障害として「さっき聞いたことが思い出せない」、見当識障害として「時間・季節・場所などがわからなくなる」と言った症状です。
行動・心理症状(BPSD)とは中核症状により生活上の困難にうまく適応できない場合に、本人の性格、環境、身体状況が加わって起こる症状 の事です。
動く重症心身障害児(者)
動く重症心身障害児(者)
重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した状態を重症心身障害といい、その状態にある子どもを重症心身障害児といいます。成人した重症心身障害児を含めさらにて重症心身障害児(者)と呼ぶことに定めています。
これは、医学的診断名ではありません。児童福祉での行政上の措置を行うための定義(呼び方)です。その判定基準は、国は明確に示していませんが、現在では、大島の分類という方法により判定するのが一般的です。
当院では大島の分類の1から4の定義に当てはまらないご自身で歩いたり、走ったりできる患者さまが多く入院されています。
強度行動障害
強度行動障害
強度行動障害児(者)とは、直接的他害(噛みつき、頭突き、など)や、間接的他害(睡眠の乱れ、同一性の保持例えば場所・プログラム・人へのこだわり、多動、うなり、飛び出し、器物損壊など)や自傷行為などが、通常考えられない頻度と形式で出現し、その養育環境では著しく処遇の困難なものをいい、行動的に定義される群です。その中には医学的には、自閉症児(者)、精神薄弱児(者)、精神病児(者)、などが含まれるものの、必ずしも医学による診断から定義される群ではありません。主として、本人に対する総合的な療育の必要性を背景として成立した概念であると定義しています。
応用行動分析
応用行動分析
当院では発達障害や強度行動障害の患者の患者さまの毎日の生活の中の様々な場面を分析し、なぜそのような行動をするのか、行動の背景に注目して看護支援を行っています。
どんな場面でどんなことが起きて、その結果どのようになったのか?を考えることで、その反応がなぜ起きたのかを知ることができます。そして、先行状況と結果部分を少し変えるだけで、患者さまの行動(反応)は大きく変わってきます。
季節の行事(当院での様子)
季節の行事(当院での様子)
医療観察法
医療観察法
「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」(医療観察法)に基づき、心神喪失または心神耗弱の状態で、重大な他害行為を行った人に対して適切な医療を提供し社会復帰を促進することを目的としています。1人の対象者に対し、医師・看護師・心理療法士・作業療法士・精神保健福祉士の5職種が多職種チーム(MDT)を組み、社会復帰に向けて治療にあたっています。看護師はそのチームの中で、対象者に対して疾病教育や服薬指導、日常生活スキル獲得に向けた支援を行うとともに、暴力に対しては包括暴力防止プログラム(CVPPP)を用いた対処など専門性の高い看護を実践しています。
多職種チーム(MDT)
多職種チーム(MDT)
当院では医療観察法病棟において1人の対象者に対し、医師・看護師・心理療法士・作業療法士・精神保健福祉士の5職種が多職種チーム(MDT)を組み、社会復帰に向けて治療にあたっています。看護師はそのチームの中で、対象者に対して疾病教育や服薬指導、日常生活スキル獲得に向けた支援を行っています。
CVPPP
CVPPP
包括的暴力防止プログラム(Comprehensive Violence Prevention and Protection Programme: CVPPP)は医療の場で起こる暴力や攻撃性に対して適切に介入することはその場にいる全員を守るだけではなく、暴力が起こらないようにするために早期の介入が可能となることからその発生を予防したり、あるいはこのような事態が起こった後に生じるストレスや不快な感情を軽減させる効果があるといわれています。
当院ではトレーナー養成研修を受けた者が中心に自施設内での研修をおこなっています。施設外の者にも技術を伝えるにはさらに研修を運営できる能力を身につけた「インストラクター」と認定される必要があります。
SSTとは
SSTとは
“Social Skills Training”の略で、「社会生活技能訓練」や「生活技能訓練」などと呼ばれています。小児の分野では「社会的スキル訓練」、教育の分野では「スキル教育」とも呼ばれます。
SSTは認知行動療法の1つに位置づけられる新しい支援方法で、対人関係を中心とする社会生活技能のほか、服薬自己管理・症状自己管理などの疾病の自己管理技能に関わる日常生活技能を高める方法が開発されています。近年わが国でもその効果が認められ、1994年4月「入院生活技能訓練療法」として診療報酬に組みこまれました。